１・・・大々先輩！・・・

　月１回地元への感謝の意を込めて９５歳以上の方への無料指圧をさせて
　頂いてるのですが最高齢は９９歳の徳次さん。その日のスタートは徳次さん
　と弟の９５歳の源次さん、ご兄弟あわせて１９４歳！今回で３度目の訪問に
　なるのですが毎回お二人の会話には仕事柄色々な方のお話を聞く機会の
　多い私にもついていけないとこがあるようで。

　本日は私の副音声と共にお二人の問答を実況中継致しまーす！
　以下徳次さんはＴ、源次さんはＧということで。

２・・・始まり始まり！・・・

　Ｔ・・・「源次！ちょっと来い！」
　　　　　　：指圧を受けながら弟さんにお説教するのが徳次さんの得意
　Ｇ・・・「はい！兄さんなんでしょう」
　　　　　　：源次さんにとってお兄さんは絶対的存在のようで。盆栽の手入れ
　　　　　　　をしていた庭から直ちに居間へ
　Ｔ・・・「おまえ最近、女性と付き合ってるそうだな」
　Ｇ・・・「えっ！いや、あハイ」
　Ｔ・・・「相手はいくつだ」
　Ｇ・・・「確か８３だとかいってました」
　Ｔ・・・「なに！そんな若い女性と付き合ってるのか！」
　　　　　　　：確かにお二人からみれば若い女性ということになるけど・・・
　　　　「どうやって知り合ったんだ」
　Ｇ・・・「さつき園でお手玉リハビリやってた時、私が落としたらそばにいた
　　　　　シゲさんが拾ってくれてそれから・・」
　　　　　　　　：さつき園というのは近くの老人ホームの事、シゲさんというのが
　　　　　　　　　お相手の若い？女性のお名前のようで
　Ｔ・・・「なに！落としたのか！なんで練習していかなかったんだ！」
　　　　　　　　：うーん、そういう問題ではないと思うんですが・・・
　　　　「まあそれはいいとしても、ちゃんとご両親にはご挨拶したのか」
　　　　　　　　：えっ！９５才と８３才のお二人にご両親の承諾！というより
　　　　　　　　　とてもご存命とは思えないのですが・・・
　Ｇ・・・「いやもうお二人ともお亡くなりになってるとか」
　Ｔ・・・「そうかじゃあお墓に行ってちゃんと挨拶してこい」
　　　　「お墓はどこだ」　　
　　　　　　　　：徳次さん簡単には引き下がらないようで
　Ｇ・・・「確か福島だとかいってましたけど」
　Ｔ・・・「そうか、遠いな、オムツは大丈夫か？」
　　　　　　　　：わぉ！そこにきますか！危うく吹き出しそうに
　Ｇ・・・「兄さん、先生の前でその話はちょっと・・・」
　Ｔ・・・「何を言ってる！お墓の前でおもらししたら失礼だろう！」
　　　　　　　　：それはまあそうだけど・・・・
　　　　「おまえはいつも２００ＣＣのだったな、それじゃ足らんだろうから
　　　　　俺の４００ＣＣのを持って行け！」
　　　　　　　　　：うーんもうダメだ！可笑しくて指圧の指が震え笑いだし
　　　　　　　　　　た瞬間
　Ｔ・・・「先生！もっとしっかり押してくださらんかね」
　　　　　　　　　：勝負あり！完敗でした。

　　　２０１０年６月号へ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　