１・・・落ちたよ・・・

その日はお掃除・洗濯頑張ったご褒美に１００均で好きなもの買える
デーで仁君とお店へ。大好きなマシュマロ買ってレジへ。前には見た目
不良っぽい若者三人組。ワイワイガヤガヤ傍若無人ぶり。レジも終わり
三人に続いて出るとこで一人がゴミをポイ。真後ろにいた仁君、落とした
と思い「落ちたよ」と声を。状況としては、ポイ捨てを小さな男の子に
指摘され「なに、こいつ！」パターン。でもその少年の反応は予想も
しなかった事にビックリしたのか「あっあっあ～」とゴミを受け取りピョコン
と仁君にお辞儀。

２・・・事態は思わぬ展開に・・・

勿論仁君には男の子を責めるつもりなどサラサラなくというか、不思議な
ことに、「天使の子」と云われるダウン症の子にはその発想がないようで
ただ落としたから拾ってあげるだけ。ところが渡した瞬間、そのゴミに
ついていたホッチキスが仁君の指に。痛さというより血にビックリした仁君
泣きそうな顔に。後ろにいた僕も思わぬ事態に慌てて止血を。しかしより
ビックリしたのは、その少年の目にみるみる内に涙が溢れてきたこと。

３・・・いい子なんです・・・

目を真っ赤にしながら小さな声で仁君に「ごめんごめん」と謝る少年。
この子が先程まで店内で騒いでいた少年とはとても思えずえっ？という
思いに。そんな姿の少年に仁君は「どうしたの？大丈夫？」。それを
聞いてますます少年の目に涙が。「大丈夫だよ、有難う」と少年に伝え
帰路に。仲間がいるとついついいつも以上に騒いだり大きく見せたり
することあっても、案外いい子が多いのではと。ちっちゃな怪我は
あったけどミニほのぼのした一日でした。